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コラムCOLUMN

【第1回】道路で見かける金属の鋲の正体とは!?

先月の6月3日は「測量の日」でした。
さて、皆さんは道を歩いているときに↓このような金属の鋲(びょう)を見たことがないでしょうか?

道路で見かける金属の鋲の正体とは

写真では傘が白ですが、赤や黄、緑などの色も見たことがある方もいるかもしれません。
よく見かけるけど何かは知らないという方も多いかと思います。

これまで考えたこともなかったかもしれませんが、実はこの金属鋲には重要な役割があります。その役割は大きく分けて3つあります。

まず1つ目は、「境界標」です。
この場合、金属鋲は土地家屋調査士により設置され、これにより土地の境界が表されます。境界標には、金属鋲の他にコンクリート杭や金属プレートなどもあります。

2つ目は、「基準点」です。
ここでは、金属鋲が地球上のどの場所かを示す役割をします。この基準点によって、近隣の土地などとの位置関係を正しく把握することができます。

3つ目は、「水準点」です。
これは、工事や設計のために測量をする際、高さの基準となる標識です。
この点の高さを基に調べたい場所の高さを測定します。

なお、2つ目と3つ目の役割を同時に果たす金属鋲もあります。
また、傘の色は、設置者がその用途等により区別していることがあります。

道路で見かける金属の鋲の正体とは

金属鋲には、白や赤のプラスチックの傘を被っているものの他に、上のような金属のみを材料としているものもあります。

当社では、これらの金属鋲を業務における様々な場面で使用しています。

例えば、「事業損失」という業務の水準測定時には、金属鋲を仮ベンチマーク(KBM)という仮の水準点として工事箇所から少し離れた所に設置し、そのKBMの高さを基に、調査を行う建物や工作物の高さを測定しています。

ちなみに、KBMを工事箇所から離れた所に設置するのは、その工事により、鋲そのものが撤去されたり、高さの変動などの影響を受けないようにしたりするためです。

このように、普段何気なくスルーしていたあの金属の鋲にも工事や測量、設計などにおいては重要な役割を果たしています。

色やサイズ、形など鋲の種類には、ここに載せたもの以外にもたくさんあります!
皆さんもこれから外を歩くとき、少し気にかけて探してみてください!

 


 

さて、今回このような若手社員(常務含む←)が作成したコラムを掲載するページを新たに設置しました!
それぞれがテーマを決定し、調査し、まとめたものを載せていきます。
建築や測量に詳しくない方々にも興味深い内容になるよう努めていきますので時々チェックしてみてください!